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2004年 08月 15日
80年代から90年代へと時代が変るタイミングで、それにあわせるかのように、それ以前の音楽を全て書き換えるかのように新たな音楽として降臨したストーンローゼス。 内向き、暗い、自己満足、と評された80年代音楽、すなわちニューウェーブロックと真っ向から対立する形で外側に開かれた開放的で光を浴びてパワフル、肉体的なグルーブ、そして個人的なアーティストエゴよりもリスナーとの一体感を重視するストーンローゼスは当時まったく新しかった。 まさにストーンローゼスは音楽を維新した。 ストーンローゼスの登場によってそれ以前の音楽は全て古いもの、過去のものへと成り下がった。 ロックの革命児にしてマンチェスタームーブメントの始祖。 90年代ロックの新たなる幕を開いた、新世代ヒーローとしてストーンローゼスは降臨した。 彼らの登場によって「時代は変るんだ」ということをぼくらは信じることが出来た。 彼らのまばゆすぎるファーストアルバム「石と薔薇」は素晴らしすぎるロック史上の歴史的名盤。 今聞いてもそのあまりにかっこいいグルーブの渦に飲み込まれひたすら心地よい快感とロック的興奮を同時に感じることが出来る。 新たなる時代の到来を告げるかのような静に始まり、強烈なグルーブで幕を閉じる1曲目「アイ・ヲナ・ビー・アドアド」。 ロック界のスーパーヒーローだけが歌うことを許された超絶的にかっこいい「シー・バングス・ドラム」、天国に上るかのような多幸感に満ちたグルーブギターの究極的快楽「ウォーターフォール」、それをテープ逆回転させただけなのに、至高のサイケデリアへと変貌する「ドント・ストップ」・・・・・・そして間違いなく音楽の世界を変えた彼らのファースト・シングル、天国へ一直線の青空へのジェット飛行「エレファントストーン」 たった1枚のアルバムで、こんな素晴らしい曲ばかりが効けるなんてほんとにいいんだろうか?とにわかには信じられなくなってしまうほどの超名盤だ。 あまりに素晴らしすぎるアルバムを作ってしまったストーン・ローゼスは、まさに全てのロックミュージシャンの夢、「たった1枚のデビューアルバムで音楽の歴史を変えてしまう」を実現してしまった。 しかし、登場と同時に伝説を作ってしまったストーンローゼスは奇跡のようなアルバム、「石と薔薇」を越える曲を作ることが出来ずに長い沈黙に入る。 あれ以上のアルバムを作ることは、いくらローゼスが天才であり、ヒーローであっても不可能だったのだ。 このまま解散してしまえば「たった1枚のアルバムだけを残してロックの歴史を変えてしまった」という伝説を作れたものを、彼らが解散することを許さないロックジャーナリズム、マスコミに無理矢理引きずり出される形で新しいアルバムを作らされる。 そうして出来たセカンドアルバム「セカンドカミング」は、引きずり出した手前、誉めないわけにはいけないロックジャーナリストたちに「まさにレッドツェッペリンの再来」などと、白々しく褒めちぎられるものの、誰が聴いても、あの「石と薔薇」に見られた奇跡のようなオーラの感じられない凡作にすぎなかった。 誉めるのはマスコミだけ。 ローゼスが1番大切にしていたはずのリスナーたちからは大ブーイング。 いたたまれなくなったローゼスは、ロックシーンから雲隠れ、その後解散。 メンバーはほとぼりが冷めた頃にソロアルバムを発表したり、新バンドを結成したりするものの、どれもパッとしないまま、今に至る。 ストーンローゼスは見事なまでに栄光の光と影を体現してしまった。 あまりにも素晴らしいアルバムを作ってしまったための悲劇だった。 しかし、ローゼスのメンバーの最終的な悲劇的結末なんかどうでもいい。 このアルバムを聴くと、いつでもあの奇跡が蘇るのだ。 これは、あるひとつの才能溢れるメンバーが自滅してしまうだけの犠牲を払っても、それを補って余りある、それだけの充実した内容を持ったアルバムだ。 まるで悪魔に魂を売って、そして手に入れた奇跡的なサウンド。 ローゼスには悪いが、彼らが悪魔の手によって悲しい結末を迎えようと、これだけのアルバムを聴けるのであれば、わがままで贅沢なリスナーである我々としては一向にかまわないとさえ思っている。 「石と薔薇」は悪魔との契約によって生まれたアルバムかも知れないが、それだけの価値は充分に有る、何10年を経たとしても聞きつづけられる名盤中の名盤である。
by pulog
| 2004-08-15 21:45
| 音楽
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