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2004年 08月 08日
90年代半ば、俺はとあるデパートの地下で開催されていた「中古CD、レコードのバーゲン」に出かけてみた。 安く何か掘り出し物があるかと期待して行ったのだが、見てみるとそれは見事につまらない時代遅れのレコードばかりだった。 かつてはヒットしたものの、一時的なもので、今となってはゴミにしかならないようなCD,レコード。そこは、まさにクズの山、見渡す限りの音楽の墓場だった。 期待をそがれてがっかりしている俺の耳に、店内に流れる音楽が届いた。 その曲はまるで、この墓場に眠る、死んだ音楽たちに捧げるレクイエムのように聞こえた。 力の無い泣き笑いのような、胸の切なくなる壊れたナンバー。 この壊れた音、ヘロヘロのギター、脱力しきったボーカル。 俺はすぐにピンときた。 こんな音を鳴らすバンド、こんな声で歌うボーカルは1つしかない。 俺はデパ地下のバーゲン会場を抜け出して、新品のCDを売っている店に行き、ペイブメントのニューアルバム「ブライトゥン・ザ・コーナーズ」を買った。 家に帰ってCDをプレイしてみると、やはり、あの音楽の墓場で流れていた曲と同じだった。 ペイブメント4枚目のアルバムはペイブメントの最高傑作アルバムにして、あらゆる音楽を「終わらせる」、全ての音楽に対するレクイエムだった。 俺は実際、「ブライトゥン・・・・・」以降、全てのロックは死んだと思っている。 過去においても現代においても「ロック」というジャンルは「死んでいる」 「死んだ音楽の再生」としてしかロックを聞くことが出来ない。 あらゆるロックを、ペイブメントは「ブライトゥン・・・・・」によって「終わらせ」そして「眠らせて」しまったのだ。 あらゆるロックに向けられたレクイエム。 それは、あまりに切なく寂しげであるが、なにか全てを終えた後の清清しさにも満ちた音楽だ。 壊れたロウファイロックとして誕生したペイブメントが、ロウファイというスタイルのまま、技術的な向上以上に作曲能力と内面に秘められたエッセンスの質の向上により、技術的にはヘタな演奏のままで、大傑作ロックを作り上げてしまった奇跡的アルバムだ。 特に1曲目、「ステレオ」は「壊れたロック」の最高傑作と言える完成度。 何度も繰り返して聞いているがそのたびに「いったいどうしたら、こんなぶっとんだメロディを作ることが出来るんだ???」と驚かされつづける。 2曲目「シェイディーレイン」は壊れているのに泣ける、というペイブメント以外には作れないような名曲である。 泣いたらいいのか、笑えばいいのかわからない、どこかひきつった泣き笑い。 壊れた人間、ダメな人間全てに捧げられたロウファイ・アンセムであると同時に「終わってしまったもの」全てに捧げるレクイエム。 この曲を聴いて何度泣いたことか・・・・・・・・。 「デイト・ウィズ・IKEA」、「ワナ・メス・ユー・アラウンド」、「ノー・タン・ラインズ」とペイブメントのキャリアの中でも最高峰に位置する名曲揃いだ。 「ブライトゥン・トゥ・コーナーズ」があれば、もうロックはいらない。 ロックは過去を再生する音楽に過ぎない。 いまだに「ロック」であり続けようとしているバンド全てに「ブライトゥン・・・・」を聞かせたい。 そして「ロック」であることをもう捨てて、新しい道を模索してもらいたいと思っている。 全てのロックバンドに、ロックを捨ててくれることを、俺は心から望んでいる。
by pulog
| 2004-08-08 19:57
| 音楽
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