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2004年 07月 18日
Cut/The Slits
今、CDプレイヤーが壊れています。 俺のプレイヤーはCDをトレイに乗せて、そのトレイをリモコン操作でプレイヤー本体に収納してCDを再生するタイプのものなんですが、そのトレイにCDを入れっぱなしにしたまま、トレイが出てこない。 つまりCDの出し入れが出来なくなってしまったのです。 そんなわけで、そのプレイヤーで再生出来るのはいれっぱなしになっている1枚のみ。 いやでもこのCDだけを聞くことになってしまいます。 (まあ、実際はパソコンにCDを入れて他のCDを聞いたりしてますが) そのいれっぱなしになってるCDがこのスリッツの「Cut」です。 ヘタウマガールズファンクバンドといったらいいんでしょうか? 実にペラペラでヘタクソで適当な音楽です。 プレイヤーでは、このCDを聞くより他に無いので仕方なくこのアルバムばかりを繰り返し聞いています。 が、これが何度も聞いてるうちに、だんだん気持ちよく聞こえてくるのだから不思議です。 どうしようもなくヘタクソなのに、聞けば聞くほど味が出る。 まさにスルメアルバムです。 正直、プレイヤーに入りっぱなしになっていなくて、取り出し不能になっていなければこんなに繰り返し聞くアルバムじゃあないと思いますが、幸か不幸か、これしか聞くものがないのでスリッツばっかり聞いていたところ、じわじわとこのアルバムが好きになってしまったのです。 不幸中の幸いというか、逆にヘタクソじゃない、しっかり作りこまれたちゃんとした音楽のCDが入りっぱなしになっていたとしたら、すぐに聞き飽きてしまったんじゃないかと思いますね。 耳当たりのいいものは、聞いた瞬間はとてもおいしく感じますが、何度も繰り返し聞いていると次第に飽きてしまうと思うのです。 逆に完成されていない、音楽未満の音だからこそ、繰り返しの鑑賞に堪えられるのではないか? そんな風に思います。 毎日トンカツばっかり食っていたら、そのうち飽きちゃいますが、毎日なんとなくスルメをかじっているのは大丈夫な気がします。 トンカツに比べ、スルメなんてたいしてうまくもありませんが、でも味に自己主張が乏しいぶん飽きが来るのも遅いんじゃないでしょうか? いや、プレイヤーが壊れたのはショックですが、考えようによってはスリッツが入りっぱなしでよかったですよ。 何回聞いても飽きません。 スリッツのCDを中古でみかけて買ったのは、シンコーミュージック社から出ている「UK NEW WAVE」という本に書かれていたレビューを読んで興味を惹かれたからです。 このアルバム「Cut」はこの本では大枠あつかいで紹介されてました。 「なんだかんだ言っても見栄や社会システムに足を捕らわれがちな男に対して、いろんな意味でより動物に近い女がパンク~ニューウェーブ・ムーブメントの中で浮上したのは当然の成り行きだった。 体中に泥を塗りたくりフンドシいっちょで大地を踏みしめるこの「割れ目」ちゃんたちの雄姿を前にすればピストルズやクラッシュの絶叫もなんとも幼いガキのお遊びに見えてしまう。(中略)レゲエ/ダブがベースになっているが、しかしレゲエというよりはただの土人の祝宴と言ったほうがいい。時空を越えたあまりに破天荒な世界」 ピストルズもクラッシュもガキのお遊びに聞こえてしまう音楽。 土人の祝宴のような音楽。 こう聞かされてしまっては、聞きたくなって仕方が無くなる。 どんなにヘタなバンドでもスリッツのCDを俺が買ってしまうのは必然だ。 中古屋で見つけたときは即ゲット。 最初に聞いた印象は想像していたより、しっかり音楽になっていたことで、たしかにヘタだがびっくりするほどではない。 しかし、何回も繰り返し聞いているといいんだなあ、これが。 やはり男にはマネできない、生理感覚のみで作ってしまった音楽。 変なしがらみがないぶん、ただ気持ちいいからやってる、ってだけの音楽は聞いてるほうも気持ちいい。 スリッツについて、なにか語りたいことがあるかというと何も無い。 この音楽は批評とか、そういうものとは無縁の音楽だ。 ただ気持ちいいから曲を作る、演奏する。 ただ気持ちいいから聞く。べつに良い音楽とは思わないが好きだ。 それで終わってしまうがそれでいい。 やっぱり女ってうらやましいなあ、って思ってしまう。 男なら音楽作るにしてもなんにしても、余計なことをいろいろ考えちゃってダメなんだろう。 女であるスリッツはなんにも考えてないからいい。 (って、別に全ての女の人が何も考えていない、なんて言ってるつもりはありません。 誤解しないで) 男には、マネ出来ない、音楽のより根源に近い形を生み出すことが出来るんだ。 余計な混ざりもの一切なしの、快感原則のみに忠実な、音楽の真の形。 願わくば、スリッツよりも、もっとヘタクソで適当に作られた音楽を聴きたいと思っています。 そういう音楽のほうが、より本質に近いような気がしてならない。
by pulog
| 2004-07-18 19:04
| 音楽
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