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2005年 01月 06日
キッチンズ・オブ・ディスティンクションは80年代後期~90年代初期の、シューゲイザーバンド。 まだライドも登場する以前からマイ・ブラディ・バレンタインの継承者とも言うべき轟音ノイズ・フィードバックギターと、エコー&ザ・バニーメンをおもわせるネオサイケ風サウンド+コクトーツインズを引き合いに出される浮遊感溢れる幻想サウンドを融合した、非常にシューゲイザーファンのツボをついた優れたバンドだった。 ただ、彼らがシューゲイザーであったのは、ファーストアルバム「ラブ・イズ・ヘル」までであって、以降轟音シューゲイザー色は薄くなり「REMのような」などと表現されるような正統派ロックへと変わってしまう。 シューゲイザーが盛り上がって来た頃には、すでにシューゲイザーではなくなってしまった彼らは、まさに早過ぎるシューゲバンドであり、その辺はハウス・オブ・ラブの不運とも重なる。 また、音楽性のメジャー路線への変更と共にそれまでのマニアなファンも離れていき、結果人気を落とすところはシンプル・マインズを思い出してしまう。 いろんな意味で不遇だった彼らだがファースト・アルバムの出来は素晴らしく、10年以上愛聴しているシューゲイザー、ネオサイケの隠れた名盤である。 デビューシングル「プライズ」は88年のニューミュージカルエキスプレス(通称NME、イギリスのロッキン・オンのような音楽雑誌)の年間29位にランクイン。 この順位は、まだシングルのみリリースの新人バンドとしては異例のことであった。 さらにセカンド・シングル「サードタイム・ウィ・オープン・ザ・カプセル」はNMEにてシングル・オブ・ザ・ウィークに輝くなど、順調に評価を高めていった。 そしてリリースされたファースト「ラブ・イズ・ヘル」は、まさにシューゲイザー創世記の傑作アルバムとなるのだが、後が続かなかったのがつくづく残念。 後にビッグバン的にマイブラ・フォロワーが続々と誕生することを考えると、まさに彼ら新人シューゲバンドの先輩であり、指標とされるべきバンドになるはずだったのに、彼らが轟音を手放すのはあまりにも早過ぎたのではないか? そういえば、あのジーザス&メリーチェーンも轟音ノイズギターだったのはファーストアルバム「サイコキャンディ」までで、つづくセカンドアルバム「ダークランド」では、あっさりとフィードバック・ノイズギターを手放してしまう。 轟音ノイズギターという方法論に、その開拓者、パイオニアたちが早々と見切りをつけてしまうという現象はいったいどういうことなんだろう?と考えてしまう。 ハウス・オブ・ラブもそうだったし。 唯一、轟音ノイズにこだわったマイ・ブラディ・バレンタインは後に「ラブレス」という不朽の名作を物にするのだが・・・・・・・。 ノイズギターバンドとしてはマイブラ、ジザメリ、ハウス・オブ・ラブの次ぐらいに位置出来るくらいの実力を持っていたバンド、キッチンズ・オブ・ディスティンクションの失墜は非常に惜しまれる。 そういえば彼らはワン・リトル・インディアンという小さなインディーレーベルに所属していたが、同期のレーベルメイトにはシュガーキューブスがいた。 シュガーキューブスといえば、あのビョークが在籍していたアイスランドのバンド。 現在のビョークの大物へと成長した姿と対比してみると、キッチンズの後に名前の残らないままで自然消滅してしまった有様はなんとも寂しい。 キッチンズのフロントマン、パトリックという男はゲイであった。 彼のゲイとしてのアイデンティティはジャケットアートに、なんともロコツな形で現れており、ノン気の俺にはちょっと厳しいものがある。 マッチョな男供が全裸で、ナルシスティックにポーズを取っているジャケットワークには正直引いた・・・・・・・。 とはいえ、彼らのサウンド自体はゲイっぽさは特に感じない。 まあ、ゲイを思わせるサウンドとしては先にマーク・アーモンド、コミュナーズなどが存在していたが、そのサウンドがゲイを連想させるものだったとしても嫌悪感は抱かなかったが。 ゲイとポップ・ミュージックは緊密な関係にあり、ゲイであることが優れたポップを生み出すという例はいくつもある。 だから、ゲイであることを批判する気はさらさらないが、キッチンズのジャケに見られる全裸の男が横たわるアートワークはやや露悪趣味である。 キッチンズというバンドは、なんだか少しづつ間違っていたように思える。 しかし、何度もいうが音楽は非常に良い。 カオティックなノイズと、サイケデリックな浮遊感、別世界の情景をイメージさせるようなトリップ感は聴くものを陶然とした恍惚と誘う。 本気で良いバンドだったと思えるし、10年以上経た現在もアルバムを繰り返し聴いている。 せめて、ライドが好き、マイブラが好きというシューゲイザーファンの間だけでも、再評価して欲しいバンドである。 あるいはエコバニ最高、キュアー大好き、なニューウェーブ、ネオサイケフォンも、聴いてはもらえないだろうか?なんて思うのだが、いかんせんこのアルバムも現在では入手困難。 うーん、ちょっと前にはとある潰れたレンタルショップがワゴンセールでCDの投売りをしていた時に100円の値段で売られていたんだけど・・・・・・・・。 もし、どこかで手にする機会があったらぜひ聴いてください。 海外キッチンズ・オブ・ディスティンクションサイト まさか、存在するとは思わなかったが見つけました。 このページはオフィシャルなのか、それともファンサイトなのか? いずれにしても貴重なキッチンズサイト。 画像のコーナーには、あのギャラクシー500と対バンしたライブのフライヤーまであってびっくし!
by pulog
| 2005-01-06 16:41
| 音楽
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